ハーモニカというとなんか物悲しかったり、素朴で懐かしかったりするような感じを持つ人も多いのではないでしょうか。日本の愛唱歌だとか、アメリカのカントリー、ブルースにピッタリですよね。
ハーモニカも種類は大変多いのですが、大きくクロマチックハーモニカ(全音ハーモニカ)と、テンホールズ(10穴)とかブルースハープと呼ばれるもの大別されると思います。
クロマチックの方はピアノの鍵盤のように音が半音も全部あって、どんな曲でも演奏できるというわけです。学校で鍵盤ハーモニカが普及する前には小学校の低学年で習いましたよね(うなずく人はそれなりの年代)。
テンホールズとかブルースハープというのは、穴が10個だけの小さなハーモニカで、これは、調(キー)が決まっています。音の数はクロマチックより少ないので小さいわけで、普通にメロディをふくこともできるんですが、副旋律(オブリガート)だったり、メロディの合間のオカズを入れるような感じでやると、絶大な効果を発揮します。
で、もうお分かりの方もあろうかと思いますが、僕がめっちゃお勧めするのは、そのブルースハープの方です。これは演奏する曲の調に合わせて、ハーモニカを選んでおくと、どこでどんな風に吹いても決して邪魔にならない、ぴったりはまればぐっとハートを鷲掴みのサウンドが生まれます。
もちろんこう吹けばこんな音になる、ということが分かって吹けば素晴らしいですけど、そんなことが全然分からなくても、気分よく音楽にのっていれば、素敵なハーモニカサウンドが生まれます。
調によってハーモニカが1本ずつあるということは、いろんな曲をやろうとすれば、何本もハーモニカがいるわけです。首に何本もハーモニカをぶら下げているミュージシャンを見た方もおられることと思います。
全部そろえるとすれば、C・D・E・F・G・A・B、これにC#=D♭・E♭=D#・F#=G♭・B♭=A#と、全部で11本いることになります。ですが、まあC・F・Gの3本があれば、たいてい事足りるでしょうし、後に増やすにしても初めはこの3本でOKです。お試しならC、1本で始めてください。
ところで今述べた調(キー)は、いわゆる長調(メジャー)です。調にはもう一つ短調(マイナー)がありますよね。でもこれ以上ブルースハープを増やす必要はありません。
例えば イ短調(Am)だったら、Cのブルースハープを使えばよいのです。ですので、C・F・Gの3本があれば、Am・Dm・Emの曲でも普通に使えます。
さあ、いざハーモニカをくわえたとして、この楽器の最大の特徴は息を入れる、つまり吹くだけじゃなくて、吸っても音が鳴るということです。だからハーモニカをくわえて、息を吐いたり吸ったりすれば、ハーモニカサウンドの出来上がり。
穴は小さいのでそこを狙って確実に一つの音を出すのには練習が要ります。ですが、大雑把に加えて吹くと隣の音も一緒になります。これがいいんです。さらにハーモニカを持つ手を少し揺らす、そうすると音が震えてまたいいんです。加えたままハーモニカを右に左に動かすと、音がスライドしてまたまた盛り上がる。
簡単だけど、吹く人の気持ちが表現しやすい、素晴らしい楽器です。
音楽療法士 吉田 豊
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